シャフトの摩耗がベルトの故障原因に!?実際に起きたトラブル事例紹介
新年あけましておめでとうございます。
東京都板橋区を中心に空調機のメンテナンスや工事を手掛けている日本空調メンテナンス株式会社です。
今年も何卒よろしくお願い申し上げます。
さて、今回は昨年末に実際にお客様が管理する空調設備で起きたトラブル事例について紹介していきます。
■3か月前に交換したばかりのベルトが切れてしまった!なぜ…?
写真はお客様が管理する建物の空調設備にて、交換した直後のベルトです。
新品のベルトに、設置状況に問題も見られません。
しかし、この3か月後、ベルトが切れてしまったとの連絡を受けました。
運転時間によりますが、通常使用の状況下においては1年に1回程度の交換が推奨されています。
交換目安時期よりもさらに短い状態のベルトが、なぜ切れてしまったのでしょうか。
調査の結果、原因はモーターのシャフト(軸)の経年劣化による摩耗でした。
シャフトは、モーター(電動機)の回転力を伝達するための部品です。
モーターの回転軸からの直結、もしくはベルト駆動によって相手側の主軸とつなげることで、ファンに回転力を伝達します。空調機器を動かすためには必要不可欠な部品です。
シャフトの経年劣化が起こりやすい主な原因としては、ベアリングのグリスアップ(給油)の頻度や量が不足していた場合、ベアリングの定期的な交換を怠った場合が多く見られます。
なお、ベアリングの交換目安は運転時間2万、ないし5年に当てはまるタイミングです。
シャフトが摩耗したことにより微振動が起こり、ベアリングが破損。
ベアリングが破損したまま運転を続けていると、シャフトはさらに摩耗し蛇行運転している状態になります。
結果、ベルトにもかなりの負荷がかかってしまい、最悪の場合、今回に事例のようにベルトの切断が起きる可能性もあります。
今後の対応としては、再発防止のためシャフトの交換も行うことを提案させていただきました。
■シャフトの交換目安時期は?